〇 学生アルバイトの社会保険はどうする
飲食店などで学生アルバイトが働いていますが、社会保険はどうしていますか。学生アルバイトだから社会保険は不要だ、と考えていませんか。本当にそれでよいのでしょうか。
原則、学生は社会保険の適用対象外になりますが、条件を満たす学生は加入の義務が発生します。
社会保険の適用について、健康保険法第3条9項ハに記載があり、学校教育法に規定された高校生や大学生などは社会保険の適用除外とされています。
ただし、学生アルバイトの労働条件によっては、社会保険の加入条件を満たすことがあります。社会保険及び労働保険について、個別に見ていきましょう。
1.健康保険・厚生年金
1週間の所定労働時間または1カ月の労働日数が、正社員の4分の3以上の場合は、学生アルバイトでも被保険者になります。
また、休学している学生や大学の夜間学部、定時制の高校に通う学生は、4分の3未満であっても、① 所定労働時間が週20時間以上、② 賃金が月額88,000円以上、③ 従業員が51人以上の事業所に勤務、の条件をすべて満たす場合は被保険者になります。
2.介護保険
介護保険は、65歳以上の第1号被保険者と40歳~65歳未満の第2号被保険者なので、原則学生が加入することはありません。
3.労災保険
労災保険は、正社員、パート、アルバイトなどに関係なく、すべての労働者が被保険者になります。従って、原則学生であっても労災保険に加入する必要があります。
労災保険は全額事業主負担になるので、学生アルバイトは強制加入と言っても、労災保険料を負担することはありません。
4.雇用保険
雇用保険では、学校教育法で定められている生徒及び学生などは、適用除外とされています。従って、原則学生は雇用保険に加入することはありません。
ただし、以下の者は学生という扱いにはなりません。
- 休学している学生
- 大学の夜間学部や定時制の高校に通う学生
- 卒業見込証明書があり、卒業前に就職して卒業後も同一事業所で働く学生
上記の学生は、次の2つの条件を満たすと雇用保険の加入義務が発生します。
- 所定労働時間が週20時間以上
- 雇用見込みが31日以上
事業主の方は、安易に学生アルバイトだから社会保険は必要ないと考えるのではなく、労働時間や労働日数はどうか、休学中の学生か、あるいは大学の夜間学部生かをよく確認して、社会保険や労働保険の加入が必要かどうかを考えるようにしてください。
(塚)